昨日、隣り町(← 本当は市)の自転車屋さんに預けていた娘の自転車を引き取りに行った。
3年前の2月のこと。
娘の高校受験が終わり、合格がわかったのち、すぐに出かけた駅の近くにある自転車屋さん。
「 他の人と同じものはイヤだ。」
「 色被りたくない。」と言う娘は黄色い(マスタードっぽい色)自転車を選んだ。
真新しい自転車にカゴやチェーンロック、ヘルメット。
保険の手続きもした。
おかげさまで先月初め、無事に高校生活を送ることができた。卒業後は自動車免許を取得するため、教習所へ通う日々。そのため、再び、自転車を漕ぐこととなった。
今日明日にも地元を離れ、進学先へと向かう。なので、お世話になった自転車屋さんに娘と一緒に3年間のお礼を伝えに行くことにした。
にこやかな表情の自転車屋さんは
「こちらこそ、ありがとうございました。」とニコニコと対応してくれた。何かまた自転車で必要なときはここにこようと思う。
自転車屋さんを後にして、今度は娘の仲良しクラスメイトくんに会いに行った。
お互いに福岡と長崎、離れてしまうので、最後に会いたかったらしい。
割と娘は人間関係がさっぱりしているタイプなので、「◯◯に会っておきたい。」と言うのはとても珍しいことだった。
実はクラスメイトくんへ会いに行く前日、自動車免許の筆記試験は合格したが、実技試験がダメだった娘。
間もなく新天地で学校が始まるので、引っ越ししないといけない。3月生まれの娘にとって、とにかく時間がなく、かなり不利な条件。
春休み中も家のお手伝いをしながら、自動車免許取得するための勉強をしていた娘だったが、実技でうまくいかない。
そのことに焦りと自身に対する不甲斐なさ、プレッシャーを感じていた。
帰宅してそうそうに娘が大泣きしていた。お芝居か?ウソなのか?と思っていたが、本当にギャン泣きだったので、とてもたまげた。
娘の涙を見たのはいつぶりだろう。
卒業式でも涙ひとつ見せずに笑っていたような娘だったからだ。
(車の免許、夏休みに取るようにするかなぁ)
いつもと違う娘の感情爆発っぷりにこちらも揺らぐ。
(無理せんでいいよ。)
本当は娘にそう言ってあげたかったが、今できることはギリギリまで、そう、最後までやった方がいい。
「とりあえず、明日、実技試験の予約が取れて合格したら、ラッキーと思おう。」
娘にそう伝えた。
帰宅する前、実技試験に合格できなかくて半べそをかく娘はあまりの心細さからの仲良しのクラスメイトくんに連絡をしたらしい。
その電話を受け、わざわざ自宅から急いで自転車を漕ぎ、試験場付近で落ち込んでいる娘に会いに行ってくれたようだ。
クラスメイトくんは実技試験で合格できるコツを娘に教えてくれたり、たくさん楽しくておもしろいお話をして落ち込んでいた娘を励ましてくれたという。
そして、最寄りの駅まで丁寧に送ってくれた挙句、アイスも買ってくれておなかも心も満たしてくれたそうだ。
その経緯を帰宅後、娘は号泣しながら、
「◯◯はいいヤツだ〜!!」と言った。
本当にいいお友達に恵まれた…
その話を聞いた私はもちろん泣いた。
娘に気づかれぬよう、こっそりと。
歳をとって涙腺がバカバカに緩み切っているから、しょっちゅう泣くことはある。
だが、娘がしんどいときに助けてくれる、そんな優しいお友達に恵まれて、本当によかったと心から思った。
これから、私はできないことが増えるだろう。だからこそ、娘がピンチのときにSOSで駆けつけてくれるヒーローみたいな人がいてくれたことがうれしかった。
このような素敵なお友達がいる娘はきっとこれからも大丈夫。
幸せになるだろう。
とても安心した。
おいしいおまんじゅう屋さんでお土産を買い、クラスメイトくんに渡して、お礼を伝えた娘。二人で写真をたくさん撮って楽しそうにしている。
友情が眩しい…
キラキラしとる。
青春っていいもんだな。
クラスメイトくんにお礼を伝えたのち、お互いに手を振る。
車の中から娘が
「◯◯、大好きだー!!!愛してるぜー!!!」と叫んでいた。(← もちろん、友情の方ね。)
「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」だけじゃなく、
「ありがとう」も「ごめんなさい」も「大好き」「愛してる」「大切だよ」も言葉にしないといけない。
[(気持ちを、考えを)察してくれ。]
なんて言うのはナンセンス。
「察してくれっ。」なんて偉そうなこと言うんじゃないよっ、マジで!!!
人間はせっかく言葉を話せるのだから、ちゃんと思いは言葉にしないとダメなんだぜ。
・・・と私はそう思う。
いつ人間、死ぬかわからないし。
いつ会えなくなるか、わからないし。
いや〜、しかし、娘、男前やったな〜。
[友情]ではあるが愛の言葉を受けたクラスメイトくんはいつものように優しい笑顔になっていた。
その光景は想像以上に美しいものだった。
その光景を見せてくれてありがとうね、二人。
で…ここからまた、重要なお話。
今朝、娘を教習所へ連れて行った。
口には出していないが、できれば、これが最後の教習所であってほしいと心の中で思った。
いよいよ本日、娘は実技試験前の練習をして本番の試験に挑む。
そわそわ。
そわそわ。
何故か、緊張する。
私が緊張しても何にもならないので、とりあえず、シフォンケーキの穴なしを焼く。
シフォンケーキの穴なし。
シフォンケーキの穴なし…
そうだ。
それはただのスポンジケーキだ。
いいじゃないか、それで。
なんでもいいの、これで。
何かをしていないと気が変になる。
何かしてなくてもただでさえ、気が変なのに。
↑
うへへ。綺麗にできた。
目分量だけど、なんとかなるもんだ♡
ちょうど焼き上がったあと、先程、娘から連絡が入った。
なんと・・・
無事に・・・
合格!!!!!!!
バンザーイ、バンザーイ。
娘、本日、合格できたとのこと!!!
やった!!!!!
最高!!!!!
めちゃくちゃ、うれしい♡
教習所を紹介してくれた姉や教習所の方々、送迎してくれたお母さん。自転車に乗って娘を支えてくれたお友達。その他、いろいろと心配してくれて助けてくれた方々。
本当にありがとうございました〜♪
娘は最後まで頑張った!!
えらいぞっ!!
かっこいい!!
やっぱりすっごい!!!
親バカながら、立派な娘ですわ〜!!!
はー、また泣いちゃう…
おしまい。
【追伸】
naver young beach [自転車にのって]
好きな音楽の一曲です♪
きっと耳が喜びます。
よかったら、どうぞ。