お隠れになった父親のこと。

今回のブログは先に申し上げますと、超個人的な体験をダラダラと述べます。

(父親がお隠れになるお話なので)

 

 

「 毎日掲載されてるブログ記事もいつもそんなもんじゃない?」という声も聞こえてきそうなんですがね。

 

 

そうです、いつもと変わらないブログ記事かもしれませんが、もし興味があったら、この先を読んで頂けたらと思います。

 

 

 

なぜ、急に父親のお話をするのかというと…

上島竜兵さんが亡くなったことで、朝から情緒不安定になっているからです。

なんだかおかしいの、わたくし。

 

 

これじゃあ、いかん。

しっかりしないと。

 

 

落ち着きを取り戻したいために、心の中のごちゃごちゃを少し整理していこうと思いまして。

 

 

はぁ〜。

頭の中に(ばぁーーーっ)と思い出したことがたくさん。

 

 

ひとつずつ、ひとつずつ。

思い出して書いていきますね。

 

 

少しだけ、お時間頂きます。

 

 

 

【 父親のお話 】

[ 昨年1月のこと ]

ガン闘病中の父親が病院受診する際、いつも看護師の姉が付き添っていた。

 


その姉から

「 そろそろ独歩が難しくなってきたから車椅子を使わないと。手伝ってくれる? 」と言われ、
今まで何も役に立っていない私なので、当然断る理由もない。

 


むしろ、姉に声をかけてもらってうれしかったし、「 何もできないけど。やらせてください!!」と思い、車椅子を近くの施設へ借りに出かけ、その車椅子と共に父親と姉と3人で病院受診のため隣り町へ向かった。

 


その日の朝のこと。

実家に行くとあかちゃんがハイハイするような形で自力でトイレに行く父親の姿と慌てて父親に肩を貸し、介助する姉を見た。

 


まざまざとそんな姿を見るとやっぱりしんどそうだなぁ・・・と他人事のように思ってしまった。

 

 

この光景は普段通りの父親本人と介助してくれていた姉たちの日常生活なのだと改めて感じ、申し訳なさと頼りになる姉たちがいて本当に父親は幸せ者だなぁと思った。

 


それと同時に

私、何もしてない。

近くで暮らしていたのに、全く何も。

親孝行もできてないな。

もっと、父親の望むことをしておけばよかった。

 


自分自身にもどかしい、何かモヤモヤしたものを胸に抱えながら、父親の病院受診の付き添いをする。

 


診察からの点滴。

ベッドに横になっている父親は長時間、点滴されている。
朝から夕方まで病院。

 


18時過ぎた頃、漸く点滴が終了する。

 

 

19時過ぎに実家へ帰宅。
布団の中でキツくて苦しそうな父親の苦悶した表情が窺える。

 

 

その間、父親は腹水が溜まっていたため、ドス黒い液体を何度か吐瀉した。

 

 

そんな父親をずっと見てるの、しんどいな。

しんどそうな父親のそばにいることもしんどい。

 

 

ものすごく恥ずかしいことだけど、この場から逃げ出したい気持ちになっていた。

 

 

このまましばらく実家に居ようか。

どうしようか。

いろいろ迷ったが病院に行って汚れているし、寒くてとにかく早くお風呂で温まりたいと思った。

 

 

さっきまでの己の恥ずかしい考えや思いを綺麗さっぱり洗い流したいとも思った。

 


「お風呂に入ってから、またこっちに来るから」と姉に言い、実家を離れようとする私。

 

 

すると、さっきまでう〜んう〜んと唸っていた父親が急に
「よう温もってこんばぞ。」としっかりした口調で私に声をかける。

 

 

ちょっと驚きつつ、

「うん。なるべく早く入って戻ってくるけん。」と私。

 


実家をあとにし、自宅に戻り、入浴する。

 

 

「 長い1日やったなぁ 」とシャワーを浴びて

いる。

 

 

突然、息子が慌てた様子でお風呂場の扉を叩く。

 


「 おかあさん!!○○姉ちゃんから『早く来て』って電話のかかった!! 」

 


いつも冷静で落ち着いている息子がとても焦っている。

 

 

只事ではない。

そんなことがあるのか??

もうなのか??

 

 

でもね、今、私、お風呂入ってんの。
今、シャンプーで泡だらけなの。
湯船にもまだ浸かってない。
全然温もっていない。

季節は真冬。

寒いの。

 

 

私が風邪ひいてしまったら、
間違いなく、父親のせいだ。

 

 

バカは風邪ひかないけど、

万が一、風邪をひいたら、

100%父親のせいだ。

 


自宅と実家は同じ町。

早る心を抑えて、旦那さんが運転してくれる車に乗って実家へ向かう。

 

 

おや??
実家の駐車場に見知らぬ車が停まっている。

 

 

どなたかしら??

玄関に見知らぬ靴もある。
首を傾げつつ、父親のいる部屋へ。

 


私たちの姿を見た姉たちや甥っ子姪っ子が泣いている。

 


いつも朗らかで優しい笑顔のお医者さんが父親の臨終を告げる。

 

 

へっ??
なんだよ。
なんなんだよ。
お風呂入ったら、

すぐ来るって言ったじゃないか。

 

 

なんだよ。
なんなんだよ。
「よく温もってこんばぞ。」

って言ったのは、そっちじゃないか。

 

 

朝9時頃、実家に来て
丸一日、父親と姉と私で過ごして
夜21時頃、亡くなった。

 


まさかね〜。

こんなにあっという間に父親が死ぬなんて思わなかった。
こんなにあっという間なのかね。
びっくりするよ、本当に。

 


朝、生きてたんだよ。
昼間も間違いなく、生きてたの。

 

 

ストローをさしたペットボトルのレモンティーを口元に運ぶと、少しだけど飲んでくれたのよ、父さん。

 


夕方も車の中でいろいろおしゃべりして、生きてたのにね。

 

 

ほんのついさっきまでお話しできてたのにね。

不思議だね。
こんなふうに人間って亡くなってしまうんだ。

 

 

話しかけても返事をしてくれない。
呼びかけても返事もしてくれない。

 

 

顔色の悪い父親が横になったまま、

眠っている。

二度と起きてはくれないけど。

 


死んだら、無。
何にもなくなっちゃったよ。

 

 

ものすごく怖い。

どうしよう、すごく怖い。

 

 

おかあさんもいないのに。

お父さんも死んじゃうんだもん。

 

 

あ〜あ〜、親がいなくなっちゃった。

誰もいなくなっちゃった。

本当にだれも。

 

 

 

 

【 お隠れになった父親からの学び 】

 


もし大切な人がいて
声をかけるのが億劫だったり、
面倒くさく思っていても
すぐに言葉にして相手に伝えた方がいい。

 


「ありがとう」とか「ごめんなさい」とか「大好きだよ」って言うのは、惜しみなく口に出してちゃんと伝えよう。

 


いつでも言えるから。
恥ずかしいから。

 

 

そんなこと思っていたら、ダメなんだ。

いつでもできるは、いつでもできない。

あとでしようと思ってもね、そのとき必ずしもできるとは限らないんだ。

 

 

「 今度ね 」とか「 あとで・・・ 」はきっと後悔しちゃうと思う。

 

 

いつでも言えるからはないの。
急に言えなくなるからね。

本当に。

 


大切な人に心を込めて何かを伝えるのは照れるけど、やった方がいい。

本当にそう思う。

 


お互いに恥ずかしいけど、
顔真っ赤っかになっちゃうけどね。

ぜひ、ちゃんと照れずにやってほしいの。

 


言えなかった後悔を抱えて生きていくより
ちゃんと言葉や態度で伝えて
言った方も言われた方も

お互い照れてた方が
心も身体も健康的だからね。

 

 

 

【 追記 】

私が親孝行できた唯一のこと。

それは自分の視神経脊髄炎という病気が難病であることを父親にも母親にも知られず、健康な子どものままでいられたことです。

 

 

親はいくつになっても子どもがかわいいからね。

健康がいちばん。

健康第一が最高なことだと思うんです。

※    個人的意見です。

 

 

はい、急ですが、

お隠れになった父親から最期の最後に教えてもらった大切なことでした。

このへんで、おしまい。

 

 

 

長文のくせに駄文。

すみませんね、本当に。

読みにくいところが多々あったと思いますが、読んで頂き、ありがとうございました。

 

 

 

【 あなたの明日が、人生が健康で笑顔いっぱい、幸せいっぱいでありますように♪♪♪    】